万葉線MLRV1000形 最終確認時期:2005年10月

北陸本線高岡駅前から日本海方向へ、45分のショートトリップを楽しませてくれるのが、真っ赤なボディも印象的な万葉線MLRV1000形です。

台車周りの不具合から、登場早々に半年ほど休車を強いられるなど、なかなか波乱含みな来歴も持っています。今は不具合も解消され、運行時刻も公式サイトで情報提供されており、狙って乗ることに特に不都合はありません。

因みに、ライトケース上部にはウインカーが仕込まれており、ライトもパッシング可能なのだとか。線内に併用軌道部分もあり、クルマとの共存を意識した設えも見所です。

何処かで見たようなフォルムだな、と思ったのですが。岡山電気軌道の「MOMO」の親戚に当たるんですね。なるほど。

大きな窓が印象的ですが、雨の影響で室内側が曇ってしまってせっかくの窓も曇りガラス…。

今までは「よっこいせ」のノリで乗り上がった車両でしたが、超低床車のメリットは低いホームからほぼ段差レスで乗り込めること。バリアフリーとか大上段に構えずとも、便利でシームレスなのは一般論として良いことです。

画像では目立ちにくいですが、ドア上には乗車位置を示すランプがLEDで点滅するようになっています。

外装の派手な原色と対比して、車内は比較的寒色系で纏められています。降車知らせボタンがよく目立っています。

思っていたより天井が高いので、乗ってみると結構開放感があります。吊革がやや高い位置にあるような気もしますが、低い場所にも手摺りが沢山あるのであまり心配要らないでしょう。

車体中央部から前方へ。タイヤハウスの関係でクロスシート主体の車内は、最近の低床電車の流れといえますね。というか、加減速が割とキビキビしてるのでこの方が良いのかも。

運転台後ろには、LCDの大形モニターが設置され、次駅や運賃表示、運行状況などが次々と表示されていきます。

最近の低床車のご多分に漏れず、1.5人掛程度のクロスシートです。背ズリは形状に工夫がされており、クッションは硬め・薄めですね。

そもそも、長時間用途ではないのでこんなモンといえばこんなモンですが、実際、見た目よりしっとりとした座り心地を感じられると思います。

先頭部分。ここに座れると、始発から終点までなかなか楽しい眺めですね。

車内中央部、ドア脇のクロスシート部分。座面高さが異なっているのが判ります。こうしてみると、降車知らせボタンがとてもよく目立ちます。

運転台後ろ部分。車椅子スペースになってますが、ここにもちょっとした工夫が隠れています。

スペースに相対するクロスシートは座面が跳ね上げ可能になっています。通常はこのように座れる状態でセットされています。

車椅子スペースですが、固定金具などは特に用意がありません。ブレーキを掛て、手摺りを握るのがスタンダードな模様。

運転台後ろにはジャンプシートが収納されており、混み合っていなければ着席人員を増やせるようにしています。

頭上の降車知らせボタンは、シート着座状態からは押しづらく、立席状態を想定したモノではないでしょうか。着座時には、手前の車椅子スペースの壁面ボタンを押した方が手っ取り早いと思います。

因みに、このジャンプシート、座面高さがかなり低めに感じられると思います。もう少し高さがあっても良かったように思えますが…。

降車知らせボタンは、丁度目線に入るような作り方になっています。

連接部。円盤かと思ってたら、半円状でした。

乗降扉。上から下まで大形のガラスで見切りの良いモノになっています。整理券箱まで統一された色のトーンとなっているのはどうなんでしょうね?毎日使う人なら問題ないか。

3枚目の画像でも確認できますが、ドア両脇の円柱下部にはスリット状の照明が仕込まれています。

出口目線で運転台方向を見ると、頭上にはカワイイ扇風機が見えます。

運転台はワンハンドルとなっており、その他主たる操作はボタン一つで大抵ができるようになっているとのこと。

レバー操作も腕全体で、と言うより手首より先の操作で済んでしまう軽やかな感じを受けました。

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