371系電車 最終確認時期:2005年8月

JR東海の車両、都心部へ乗り入れてくる列車というのは割とあるように思います(と言うか東海道新幹線…)。しかし、新幹線以外の車両で実は…というインパクト無さは営業エリアの両端を別会社に押さえられているというのがあるのかも知れません。

そんな列車の中にカウントされるであろう筆頭が特急「あさぎり」のうち2本を受け持つ371系であると(勝手に)思っています。しかし、外見は新幹線をまんまダウンサイジング…窓の大きさは格別ですが。

JR東海所属の新型車両は、つくづく車内の造り・トーンが統一されています。この371系も300系の習作的なイメージを備えています。

ノーマルデッキの普通席は2&2の4アブレストを基本に、大きな窓が売りのワイドビュー車両となっています。JR東海がバブルのパワーで車両を造るとこうなるのね、みたいな図抜けた余裕を感じます。

ノーマルデッキ部分普通席です。JR東海が採用するリクライニングシートとしては珍しく、座席形式は付番されていません。電動回転機構を備えた重装備の回転油圧リクライニングシート(小糸工業製)です。

シートピッチ1000mmと必要充分なピッチ、サイドアームレストより低い窓枠で広々とした車窓が楽しめます。電動回転機構(これ自体は清掃時に利用されるのみ)のせいで、座席回転が少々重い今日この頃です。

掛心地は今、流行のものと比べるとややソファ寄りの風合いですが、奢った詰物とカッチリとした背面が甘味でタルんだ舌を締める渋茶的なアクセントになっています。気になるのはメンテが追いつかないためか、肘掛のレザーがよ〜く破れていること。正直、キズ無しの座席を探して動物園のクマさんの如く右往左往するハメに…。

交通バリアフリー法の影響もあり、一部車両にはこのように車椅子対応区画として1人掛座席がセットされています。この座席は形式付番が行われ、CR74形座席と呼ばれています。

全展開させるとこんな感じ。1人掛となると人気席ですが、デッキ近くの上にかなり開放的な車内設計なのでちょっと落ち着かないように思えます。

お遊びカット。肘掛は凄く絶妙な位置から跳ね上げ式となっており、こんなコトもできてしまいます。勿論、これは乗り移りの為の機能…。

1人掛席の前、窓側座席のソデ体が何やら違うように見えます。CR75と形式が付番された座席は逆向きになった時、テーブルが無いポジションになってしまうためで、JR西日本681系で使われたWRK227のソデ体を流用しています。

371系の普通席アームレストは他系列および一般的な最近のリクライニングシートのそれよりちょっと尺が足りない造りになっています。そのため、視覚的にちょっと落ち着き感が無くなっており、JR東日本の651系改造グリーン席の如き切り取り感が際立ってしまいます。

ワイドビュー車両の特色として窓枠をテーブル代わりに使える、と言うのがあります。窓枠に挟まれたブロックではそれが使えません。万が一、向き合いとなった場合でも何とかなるように、このような小テーブルがあります。

車椅子対応のCR75がこの向きとなる場所のテーブルはもう少し小さめのものになっています。アームレストに仕込まれたテーブルをセッティングする際に回転半径に引っ掛かること、そのテーブルを出せば用が足りるためです。

この車両の「隠れアタリ席」と言われるのが編成中央にあるサロハ部分のハ席(普通席)。車体の裾形状に巻き込まれて横幅がやや狭いため、2&1配列の横3アブレスト、さらに窓枠デザインの関係で2階席(グリーン席)と同じシートピッチと言う破格ブロックです。

1人掛席は海側になります。その形状の関係でカーテン処理がうまくいかないためか、2列1セットのプリーツカーテンとなっています。まぁ、席は広いし色んな意味で眺めが楽しめるので(殴)。この位は笑って済ませましょう。

ちなみに、横4アブレストは無理ながら、3アブレストとしてはそこそこ幅があるので、窓枠部分に段差があり、テーブル代わりに使えるようなキセの形状をしています。

全展開時の状態。やはりゆとりが凄いので、中にはこの場所を指名買いする人も居るそうで…。

2人掛席、山側になります。

さて、371系に乗ると地味に気付きづらいのがリネンにある謎ポケット。小田急・マルスの特急券を入れるにしては…と思ったら…なるほど。

この編成の最大のウリは新幹線100系をフィーチャーイメージとしたグリーン席です。在来線2階建てにしてパーフェクトな間接照明、故の読書灯・スポット空調が豪華感を際立たせます。これはコスト掛かりそう…造られた頃を考えると確かにバブリーです。

ちなみに、大きな荷物はデッキ近くに荷物棚があり、そこを共用とします。

1人掛席です。R35のソデ体にR39のシートバックが合わさり、100系の風合いをほぼそのまま持ってきた感じすらします。シートピッチこそ一般的なグリーン席より60mm短いですが…気にしない気にしない(笑)。

それでも気になる点としては、窓枠下部分がやはりテーブル代わりに使えるように出っ張っているのですが、そのポジションの関係でこれが足に当たります。そこの所だけちょっと…ですね。

全展開状態。フットレストは両面反転式で、これまた跳ね上げタイプです。JR北海道の新系列気動車グリーン席で見るあのタイプです。サロハ部分、1人掛席はA席となっているのでご参考までに。

2人掛席、こちらもパッと見はR35の血を感じますが、センターアームレストの角度、オーディオユニットの付け位置などに若干の相違を見ることができます。センターアームレストのカバーを開けると、中には衛星放送用の液晶TVが入っているのですが、今は放映を中断しているようです。

デッキからのサロハへのアプローチ。中央通路から階段を上がるとグリーン席、下へ降りると普通席です。サロハ同士の行き来はグリーン席部分の通路を抜けることになります。

しかしそこは抜かりなきJR東海、トイレ/売店などのアメニティサービス設備を2〜3号車の間・4〜5号車の間に集中配置させており、基本的に通り抜けの用は発生させないようになっています。この辺の設えは会社のカラーです。

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座席データ座席クラス掛人数座席形式シートピッチ
普通(1F)1(車椅子対応)CR741000mm
普通(1F)2(車椅子対応)CR751000mm
普通(1F)2不明1000mm
普通(階下)1不明1100mm
普通(階下)2不明1100mm
グリーン1不明1100mm
グリーン2不明1100mm