40系気動車(越乃Shu*Kura) 最終確認時期:2016年6月

この駅のその昔を知る側からすれば、どれだけの大出世になったかという上越妙高駅。

ここをベースとして、新潟支社エリア各線に顔を出している地域ジョイトレが居ます。

快速「越乃Shu*Kura」号。日付・行先によって、越乃(十日町)・柳都(新潟)・ゆざわ(越後湯沢)と使い分けられています。

ネーミングはお酒と、沿線グルメ・名物、酒蔵を掛け合わせた造語になっています。運転日は土休日を中心にそこそこありますが、後述の通りで指定券が割と取りづらい列車の1つかもしれません。

途中、主要駅以外でも観光停車をするスジが組まれており、日本海の眺めで知られる青海川駅でもしばらくサービス停車しています。

列車には、売店や食事提供を中心としてアテンダントが乗務しています。記念撮影のサポートもしてくれたり…。

なお、中間の2号車は客席が存在しないため、「定員0」という珍奇な表記を見ることができたりします。

この列車に乗ることがあったら、車体の紺地の部分を見て欲しいのです。ペンキではなくシートなんですが、布地のような風合いになる微妙な凹凸をしたもので、ギラッと反射しないものになっています。

上越妙高駅からはおおむね先頭車となる3号車。ここはマルスに座席情報が収容され、一般販売される普通指定席となります。2&2の4アブレスト、9列で36席あります。

天井から壁面にかけては「ばんえつ物語」号のグリーン車に通じる黒・茶をベースとしたカラーリングとなっており、照明はグローブカバーが被された白熱球調となっています。

普通席は、1200mmという余裕たっぷりのシートピッチで、回転油圧リクライニングシートが設置されています。

背面部分はJR西日本のWEC147916に通じるスタイリングで、腰回りから背当てはとても良い形状をしているのですが、座面がさっぱりダメ。ヒップポイントがイマイチ安着できないのです。

座面形状もJR西のそれに通底しているフォルムなんですが、あちらでも少し気になると言及した、座面高が牙を剥いた感じに作用しているように思えます。あるいは詰物が異なる感じがするので、それがダメな方に出たか。結果、お酒や沿線グルメを交えてのんびり着席、とは行ききらないのが惜しいというか無念。

で、両サイドのアームレストはなんかペケ。インアームテーブルを入れてるとはいえ、もうちょっと気の利いた形状があるでしょうに、という感。ここだけ住江工業臭が漂うのはなんなんでしょね。

座席は、濃いめのグレーをベースとしたモノと、このようなライトグレーをベースとしたものが通路を挟んで左右交互に配置されています。

そしてすっごくどうでもいいけど、見ないと気付かないシリーズとしては、カーテンのベースカラーが1列ごとに異なって居るというところ。

また、気動車座席のご多分に漏れず、脚台に交互1列おきでヒーター関連のカバーが入ってますが、元々のシートピッチが普通席としては破格なのであまり気にしないで良いと思います。

運転席後方には、フリースペースとして片側4人、両側で都合8人分のソファがあります。

2号車はイベントスペースとして、酒樽をイメージしたスタンディングカウンターが配置され、奥にあるサービスカウンターで購入した沿線のお酒やおつまみなどを肴に、ジャズなどの生演奏を楽しみながら過ごすことができます。

日によって楽器などの編成は異なるようですが、こんな感じです。

イベントスペースの3号車側には関連パンフレットや、乗車記念スタンプが設置されています。

1号車は、旅行商品専用の販売区画となり、日本海側の眺望を意識した座席配置となっています。

まずは「くつろぎペアシート」。通路を挟んで山側から日本海を眺められるよう、ハイデッキとなっており、通路から一段上がった少し高めの座面でセットされています。

終点到着後、少し掛けさせて貰いましたが、座面から背部中段くらいまでは、十分な詰物でソファっぽく安定した感じで着座できます。が、リネンがかけられてるとはいえ、ヘッドレスト部分までは無理に上体を乗せようとしない方が幸せでしょう。

食事やお弁当が配られる際は、テーブルを倒してこのように完全に仕切られます。

日本海をガン観する配置は「展望ペアシート」と名付けられており、オリジナルフレームのベンチ調の座席が2人1枠でセットされています。

1号車運転席に近い方は「らくらくボックスシート」とされ、窓2枚分の幅広ボックスシートに大形テーブルが設置された区画になります。

ここもくつろぎペアシートと同タイプの座席が設置されてますが、不織布リネンの掛かっているヘッドレスト部分、無理に使うパーツではなく、着席区分の目印としているに過ぎないという解釈です。

食事を主で行うことや、車内での移動や立ち戻りが多いことを想定してか、通路側にアームレストがなく、ポジション的にファミレスによく見られるようなソファ然とした印象を受けます。

アームレストがない、というのは、食事を運んだり、車内販売用のカートに不都合が出ないようにという配慮とも受け取れます。

座席脚台はオリジナル品ですが、配置場所についてはキハ110よりも、北越急行のHK100のそれに近い位置取りだな、という感じです。

運転席後ろには荷物を置く台のようなスペースがあります。各客席の荷棚に収まらないケース類の置場と言うよりは、コースツアー用の機材などを置いておく場所、として使われている模様。

運転台からデッキに向けて1号車全景を撮るとこんな感じ。

色合いとしては、ソファー席の色調が浮き気味と取るかこんなモンかと思うか、というところですが、対照色的にはイイ色分けではないかと思うところです。

デッキ側から取ると、座面が全般的に黒めの色調で、仕切壁の白がアクセントのように見えます。

ただ、これも、ナナメから撮ってるのでそう見えるだけで、通路からまっすぐ見た場合は、割とモノトーンな印象になります。

くつろぎペアシートの一番デッキに近い側は車いす対応のブロックとなっており、床面がフラットになっています。

また、日本海側に展望ペアシートはなく、座ったまま通路反対側の景色が眺められるようになっています。

この列車、地味に見比べたいのはデッキ仕切扉のバリエーション。いずれも蔵や屋敷の扉をイメージした感じになっています。

3号車デッキ側のものがこれ。

2号車デッキ側は下半分が朱色に塗られています。

2号車室内側は格子戸調に。

2号車の1号車側は真ん中に素通しガラスが入った特急列車でよく見るタイプ。

サーブする品物を持ったアテンダントが出入りするため、前が見えるようにという配慮があるのかも。

1号車のデッキ側。手前には車いす対応トイレや、男子用トイレなどの扉が見えますね。

トイレは3号車にも、タネ車のものをベースにした線路向きに出入りするタイプがあります。

編成と車両で見ると、3号車(座席車)は、1両単体でも運行できるようになっており、他の近郊形車両に繋げて指定席的なポジションで運行することもできるような感じです。

ドアは、床面にステップ段差への注意を促す黄色い警告シートがあるくらいで、大きな手は入れられていません。

よって、乗り降りはご注意を。

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座席データ座席クラス掛人数座席形式シートピッチ
普通2不明1200mm