201系電車(四季彩) 最終確認時期:2002年4月

奥多摩線、五日市線…路線の東側は通勤路線になっている反面、関東近郊ではお手頃な距離にあり、ハイキング・登山で知られた山々や渓流遊びが楽しめる格好の息抜き路線でもあります。

殊に奥多摩線は川沿いに線路が敷かれていることで、なかなか風光明媚な線区でもあります。そんな路線に土日を中心としてシーズン中線内を往復しているのが201系展望改造車「四季彩」です。

車内は眺めの開ける奥多摩向き左側をいじる形で行われています。そのパターン1、川側が折りたたみのベンチシートに取り替えられています。

窓側は荷物置場として、座席下のヒーターもスペース的に死なず機能しています。その一方で果敢にも残した吊革が行楽シーズンの同線の実情を良く表しています。混むんですよ、この路線が…。

改造パターン2、川側がボックスシートになっているモノです。通路幅が少々心細いですが、一旦車内に入ったらあまり通り抜け移動を考えなくて済む、と言ったところでしょうか。

ロングシートも微妙に改良が加えられています。ソデ仕切は上まで飾りを彫り込んだ透明のパーテーションが立ち上がり、風除けと立客を明確に分けています。

座席自体も着席位置をバケット形状化することで明示しています。201系でバケット座席と言えば、豊田区の1両にだけなぜだか試行車がありましたが、それよりさらにハッキリと211系に近いバケット形状になっています。

この風除板、「四季彩」の名の通り4両で四季を表す演出に使われています。彫り込まれている模様はそれぞれの季節を象徴するイメージ…まぁ、出会った時にぐるっと一巡してみて下さい。

一応、優先席。このパターンとカラーリングはすっかり定着しましたね。勿論、バケット改造済です。

折りたたみ座席。仕込み油圧バネによって自動復帰するようになっています。こういうの得意なのって…シロキ工業ですかねぇ?

クロスシート部分、千葉方面113系・中央線115系リニューアル車でよく見かける改座ボックス席と同様の座席です。決して恵まれないピッチを最大限に使おうとしたモノなだけに、背面は薄め・固めで背ズリがそそり立っています。

ヘッドレストがセットされていますが、これについてはかなり使う人を選びます。身長が170cmを超える人の場合、恐らくこのヘッドレストを使おうとすると猫背体勢になるモノと思われます。アームレストは少々短め、低め設定…肘掛と言うよりソデ仕切みたいな機能です。

車端には車椅子用スペースもありますが…う〜ん、少々やっつけ仕事的な空間です。ヒーターを残し、掴み棒を残すとなるとこの程度のスペース犠牲は起こってしまうのでしょうか…。

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