E3系電車(2000番台) 最終確認時期:2010年6月

ちょっとツリ目なお顔が特徴のE3系2000番台、400系の置換とともに東北新幹線区間での速度向上の狙いもあった投入なのでしょう。

400系を事実上そっくり置き換えた格好になるので、E3系1000番台がマイノリティなのはやはり変わらない構図です。

車内は、従来のE3系に見られた荷棚の支柱が天井部分のみに省略され、スッキリしたライン取りになりました。そのほか、窓上のキセ形状が見直され、荷物棚との連続性に重みが置かれるデザインと言えます。

その荷物棚については、読書灯の設置など、地味にサービスアップが図られています。

座席は小糸工業製の座面スライド機構を併設した回転油圧リクライニングシートです。この形状はすっかりおなじみとなりましたが、今回の注目はヘッドレスト部分。1985年頃辺りから一時期流行った、両脇が張り出し形状となるヨーロピアンタイプヘッドレストになっています。プライバシー性の背景で再脚光と言ったところでしょうか。

座面・背面はこのタイプの座席に通じる共通の座り心地であり、背面中間部分のフィッティングに少々スカスカさを感じますが、それ以外はおおむね納得な煮詰まり方と言えます。ただ、今回は表地の素材セレクトが寒冷地向けにかなり軸を振ったのか、夏期の乗車ながらパチパチ君を起こしてしまう静電気の巣…ちょっと起毛が派手に思えます。

自由席区画も含めてシートピッチは980mmに統一され、跳ね上げタイプのフットレストを装備、さらに窓側にはAC100Vコンセントを設えるなど、普通席としての完成度はかなり高くなっていると思われます。

車椅子用対応座席も設置されています。こちら東京向きの場合のセッティング。

全展開させるとこんな感じ。耐荷重の大型テーブルなど、なかなかガッシリした設備に囲まれたスペースではないでしょうか。車椅子規制が解けた状態では人気席かも。

その後列側には400系時代と同様にインアームテーブルを備えたソデ体に変えられた座席を設置。この座席だけ、座ブトンの形状が少し変わっています。

壁面の座席にはこのように耐荷重の大型テーブルが備わっています。裏側は妻面壁材の模様と合わせたーシートを貼り、視覚的違和感を軽減させています。

通常の座席のシートバックテーブルも、10kg程度までならOKなのですが、こちらは大きさが違います。JR西日本のレールスターでお目見えして以来、すっかりおなじみとなりました。

フック式の物掛けを見ると…あら、カワイイ。サクランボが立体的に刻まれていますね。

ドア部分はゴミ箱なども自然に設えられていますね。ドア上には防犯カメラ、ドア開閉時にはチャイムと赤色LEDによる明滅で注意を促すような設備が加わりました。

そして、まだまだ健在なカード式公衆電話。しかし、米沢〜福島間の山間部分では通話に制限がかかるようです。

ちょっと変わり種。トイレにはこのような着替え用途の折りたたみステップが備わりました。

これ、独立した設備としてはJR九州の787系で初お目見えし、当時は接客という考え方に対する至れり尽くせりぶりにビックリしたのですが、他社にはあまり波及しないな〜と思っていたらこちらで復活。

今回の増備投入に際しては、女性客の意見もかなり反映されており、リクエストがあったのだとか。

グリーン席に入ります。2&2配列は、E3系1000番台からの続きとすれば今更感もするのですが、400系からの対比とすれば、ガックリ感もこれまた後からキッチリ追いかけてきます。

車体幅が狭いのに、こんな部分だけE2系界隈と合わせなくたっていいのにさ、と。

背面から見ると、E3系の秋田新幹線増備車両のソレとかなり近いデザインになることが判ります。後述しますが、フットレストなどの微妙な差異こそありますが…。

座席は川重コンポが製造したタイプです。回転電動リクライニングとなっており、電装部分のユニットについては小糸工業が担当しています。リクライニング・レッグレストは電動となっており、100Vコンセントはセンターアームレストに設置されています。

E2系の2010年以降に増備されたグリーン席が、やはり同様の操作環境や機構を持って登場しており、アーキテクチャからなぞるところ、それらに対する習作的意味合いも感じ取れます。

座り心地については、詰物感などは硬め基調ながらなかなかではないかと思う一方、窓側で窓キセとアームレストに置いた腕が衝突し、少々よろしくない状態になります。ソデ体・アームレストが先代に増して前後も幅もソリッドになったことも遠因でしょうか。決してポジティブな点は付けられません。

座席脚台からして、わずかながら後方に置かれた点、背ズリ・ヘッドレストの枕の下の部分の引きに足りなさを感じます。座席デザインとしては不格好になってしまいます。レッグレストの幅が狭すぎでしょう。

全般的に、ソレまでのグリーン席に見られた「のびのびさ」が失せた、少し意欲の欠ける座席ではないかと思われます。そう、件のグランクラスに頭を押さえつけられる伏線かもしれませんね。

1人掛席は新庄側に設置されています。東京向きで最後尾列となり、発券規制が解ければ人気席かな。

全展開の状態。1人掛席は窓から少し離れて設置されており、横方面の余裕という点ではここが一番良かったりします。なんだか皮肉。

普通席共々スポットを当てられなかったので、ここで。読書灯はLEDタイプで、プッシュボタン式となっています。

E5・E6系でも通しで採用されたようで、その意味からもこの形式がそれまでの車両との過渡期的位置づけにあると言うことができます(アコモデーション的に)。

壁面の大型テーブルは普通席と同じであり、ちょっと届きづらいかも…。ACコンセントは先述の通り、センターアームレストにあるので、壁面の分は略されています。

デッキ・トイレ・通路方面へのビュー。通路がまっすぐではなく、ちょっとクランクするようになりましたね。トイレの関係でしょう。

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座席データ座席クラス掛人数座席形式シートピッチ
普通1形式不詳(小糸工業製)980mm
普通2形式不詳(小糸工業製)980mm
グリーン1形式不詳(川重コンポ製)1160mm
グリーン2形式不詳(川重コンポ製)1160mm