261系気動車 最終確認時期:2001年3月

北の果て、稚内へ来たのは大学生時代、宗谷岬・礼文・利尻島に行った時以来です。当時は音威子府駅の駅蕎麦食べたさに普通と急行を乗り継いで来たものですが、今回は寝台夜行で到着してとんぼ返りでスーパー宗谷の乗車です。何のために来たんでしょ(笑)。

大出力エンジンと車体傾斜装置をひっさげ、札幌〜稚内間の所要時間を1時間余も短縮した261系気動車…でも、283/281に比べると線が細い印象を受けます。

普通車内です。シートカラーは赤・緑・青が基本になっています。写真はグリーン室が半室ある車両の普通席です。

広め基調の窓ながら、カーテンを引き下ろし式にしたために窓の真ん中に桟が入ってしまっています。このため、せっかくの眺望が少々勿体ないことになっています。

横引カーテンと引き下ろし式ではそれぞれに一長一短があるので、何とも言えませんが、ゴージャスさと完全遮光性では横引のプリーツカーテン、機能性で引き下ろし式のフリーストップロールカーテンというのは確かなところであると思います。

JR北海道の特急気動車の普通席は283系気動車以降、殆どが小糸工業製のこのフレームを使用しています。JR東海383系電車のC-R66と酷似…というか同じフレームを使用しています。ただし、283系気動車にあったフットレストは省略されています。

シートピッチは960mm、必要にして充分と言ったところでしょうか…。見かけのわりに(笑)、座り心地は大変な優れモノで、長時間の移動でも割と楽なモノになると思います。

とかく「スーパーおおぞら」が注目される北海道のグリーン車ですが、これは北が放つ伏兵とも言うべきグリーン室と言えるでしょう。カラーリング・トーン・質感とどれをとっても陳腐なイメージはありません。デンマーク国鉄のデザインコードを導入した、と言う触れ込みもダテじゃありませんね。

1人用席です。シートピッチは最近の北海道標準とも言える1145mm、特徴的なのは窓枠下にサービスコンセントが設置されています。ノートパソコンでモバイルするも良し、長い所要時間の間にまったりと携帯電話の充電をするも良し、一頃のオーディオサービスに取って代わった感もあります。

アームレストには木、シート表地には紺色も美しい本革が使われています。枕も可動式になっており、個々人の体格に併せてベストポジションを調節できます。座り心地ですが、少々革の張りが強いかな?と言う気がしないでもありませんが、しっかり造り込まれたバケット形状でボディホールディングは素晴らしいです。

リクライニング、フットレストを展開した状態です。テーブルはインアームテーブルのみになっており、必要な時にアームレストのカバーを開いて中から取り出すタイプです。リクライニングさせる際に座面も少々スライドして身体がしっかり座席に落ち着くようになっています。

アームレストのカバーが木を使ったせいか、少々角張っているのが気になります。背ズリ・座布団がここまで流麗な線を出しているからにはアームレストカバーも背ズリ側が落ち込むような緩やかなカーブを以て構成していただけると良かったかな…と感じてしまいます。

こちらが2人掛席。サービスコンセントは窓際のみになっています。通路側の人は使うに使えないところが惜しいかも知れません(悔)。稚内近くになってから、海を挟んで利尻・礼文が見える絶景は2列席側の特権です。

グリーン席は普通席とドアデッキを挟んで設置されており、通常は車内販売と車掌以外の通り抜けが殆どありません。定員9名のショート・ショートな空間になっており、大方の列車で発売暫くすると空席案内で「△」が点灯します。

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座席データ座席クラス掛人数座席形式シートピッチ
グリーン2付番無し1145mm
グリーン1付番無し1145mm
普通2付番無し960mm
普通1付番無し960mm