283系気動車(普通車) 最終確認時期:2007年7月

北のモンスターエンジン、283系気動車です。281系より角張ったラインは少々苦手…デザイン的には281系の方がスマートでお気に入りです。

「スーパーおおぞら」としてはデフォルト6両らしいですが、おおよそ所定編成で走っているのを見たことがありません。大抵は写真のように何両か増結車両が入っており、その号車が増1・増2号車(「オホーツク」では21号車・22号車)…う〜ん、判りやすくて脱力。

豪快なエグゾーストに比例し、伝わる振動もかなりのモノです。カーブ・直線問わずかなりのビリビリが感じられます。せめて防音についてもう少し頑張ってくれると…。

車内はシンプルな2&2配列。荷物棚は振子動作で荷物がこぼれないようにしっかりとした台船形状をしています。照明は半間接照明、強すぎず程良い柔らかさと照度でしょう。でも、夜間については読書が少々辛いかも知れません。

CR66系統のフレームを使ったオリジナル座席(形式付番無し)です。回転油圧リクライニングシートとしてはごく標準的な座席ですが、そのボディホールディングは大変優れたモノであると思います。本家JR東海383系よりイイかも。

車椅子対応席です。座面に展開されている4点支持シートベルトがロケットを超えるこの列車の加速Gの凄まじさを物語っています(大嘘)。

その展開状態。アームレストは両側とも可動という凝ったモノ。小糸工業アーキテクチャ全開(良く判らない表現だな)な逸品です。

283系は増備途上で「スーパー北斗」投入を想定したタイプも登場しています。その場合、このような281系普通席に準じたモケットが用いられております。

しかしながら気動車の場合、検査(やその日次第…)の都合で流動的な運用がなされており、時として「?」な場所で見ることがしばしばです。この写真も釧路駅で撮っています。一応の目安は残しつつ、柔軟に運用している(というか使い回している?)と思います。

(デフォルトは4号車)3番B席に相当する席は車椅子利用時の対応座席としてアームレストが可動になっています。もちろん、元に戻せば使い心地は同じになります。

1人掛席の後ろ側になるとテーブルなどが利用できません。そのため、札幌行きの時点でこの席(デフォルトは4号車…2番B席)に相当する席はソデ体・アームレスト形状が異なっており、中にインアームテーブルが仕込まれています。

車椅子対応座席の手摺りには、席番を打った点字シートが見えます。

最近増備された車両では、ソデ体近辺こそこれまでと同じですが、センターアームレストの幅やヘッドレスト上の手摺りなど、781系電車のuシートに極めて近いモノになっています。勿論、フットレストは忘れていません(笑)。

2007年10月ダイヤ改正で789系1000番台電車が投入されます。これに先駆け、在来気動車指定席部分の居住性向上(卑近に言えば格合わせとリニューアルを兼ねる)で新形座席が登場することは2006年12月にプレスリリース済です。

これがその新座席に改座された普通席です。789系1000番台「uシート」とほぼ同格の設備となっており、事前に設置することで、評判や機構部分のモニタリングをする背景もあるように思えます。

座席は新設計フレームとなっており、横幅で+20mm、背ズリ縦寸が+80mm大形化しています。アームレストや背面の形状、どれを取っても小糸工業製らしい風合いを感じます。身体へのフィッティングについてはスキの無い座席であるナ、と感じさせるのですが、どうしても許せない箇所が出てしまい、長距離・長時間の着座を前提とした評価は低く落とさざるを得ません。

まず窓側、アームレストがやや細くなった上、窓枠に寄りすぎる配置となってしまい、窓に面した腕外が窓のフレームに当たって×。次に背ズリ下端、座ブトンとの接合部分で決定的な×。前後ピッチ感を出すためか、背ズリ薄めになった仇で着座すると、尾てい骨がフレームに「ガツン」と当たります。これ一番やっちゃイケナイ。JR西日本683系電車普通席・187系気動車の項でも指摘していますが、同じ設計ラインなのでしょうか?あちらはJR西日本テクノス製と言うことですが、部品レベルでは…。

全般的に良い造り込みなので惜しいものの、小糸工業製としては珍しくダメ座席と断じざるを得ないでしょう。で、これ、789系1000番台にも同じ座席が入るんでしたっけね?「uシート」に…ってことは自由席の方がマシなのか?

ヘッドレスト部分は最近のJR北海道グリーン席では定番となったウィングアップ機構付の上下可動枕があります。普通席としての横幅制限もあるのでしょうが、両脇のウィングはあまりやらかさない方が良いと思います。「無理しなさんな」みたいな感じになりますから。

背面を見ると、シートバックテーブルのラッチと一体成形でチケットホルダーが備え付けられています。その脇には帽子掛用のフックがあるのは最近の流行ですねぇ。

編成内全面禁煙となったJR北海道の特急列車、それまでの喫煙スペースは?と言えばステッカーを貼り替えて「携帯電話用コーナー」となりましたとさ…。

車両選択に戻る>>
座席データ座席クラス掛人数座席形式シートピッチ
普通1付番無し960mm
普通2付番無し960mm