200系気動車(なのはなDX) 最終確認時期:2005年3月

2004年3月、九州新幹線に連動する形で鹿児島地区(指宿枕崎線)快速の指定席用特装車が現れました。「なのはなDX」と別途名称が付いています。

側面を見ると、真ん中のドア部分が展望用の大窓に差し変わっているのが判ります。

車内全景です。照明は特に弄らず、化粧板は白が強めになっています。ドア部分は風除けと視線除けを兼ね、大きな1枚板がそそり立っています。

座席は「はやとの風」からリクライニング機能を取っ払った感じ。メインフレーム部分は885系普通席のそれです。背ズリがこの状態でそそり立っているわけです。

仮にも特急の「はやとの風」と設備的格差を付けないと色んな意味で気まずいと見たか、リクライニング機能は殺されて完全固定席としています。いわば「回転クロスシート(ロマンスシート)」。

傾斜を付けて固定すればまだ喰えたモノを、デフォルト角度で固定してしまうのですから座面形状のまずさと相まって20分もするとお尻が鬱血してくるのが判ります。九州新幹線の開通タイミングでアコモデーション的には一挙に貧相且つ低レベル化した南九州を象徴しています。

おまけにシートピッチの関係で、一部座席は眺望が全く効きません。正直、これに510円は文字通り「ドブにカネを捨てる」に近い行為と思わざるを得ません。何せ、普通自由席は「待てば座れる」んですから…。

恵まれないシートポジション、このようなブロックがかろうじて「当たり」でしょう。但し、このような絶好ポイントは車両中に展望デッキを挟んだ両ブロックの最後尾、つまり常に車内で4カ所、昼間の日射あるいは海の眺望を鑑みると片側2カ所・4人分しかありません。

まして、車端部分は揺れますので、進行方向前ブロックの展望デッキに一番近い最後列というわずか2席しか究極の「当たり席」が無いという「ナメとんのか!」とか思わずにいられない陣容です。

夕方の帰宅ラッシュ時、自由席はギュウ詰めですがこちらはガラガラ。しかし、この座席では300円の時期の指定席料金でも正直どうかと…。

ドア部分を活用(?)した展望ブロック。そのテーブルや窓スタイルノウハウは、古くは「つばめ」「ゆふいんの森」に端を発し、「はやとの風」「いさぶろう・しんぺい」に至る歴史と伝統ある(?)設えです。

見方を変えれば、デッドスペースのインクライン。余剰空間の解放区。

鹿児島中央から指宿方面に右側の展望部分。

車端にはこんなゴミ箱もあります。尚、トイレはこの車両に有りません。まして、鹿児島中央出発後暫くすると車内改札の関係で自由席車への扉は閉ざされます。

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座席データ座席クラス掛人数座席形式シートピッチ
普通(指定席)2不詳1000mm