783系電車 最終確認時期:2001年3月

JR化後、初の新製特急車両として登場した車両であることは極めて有名です。「ハイパーサルーン」と呼ばれ、博多〜熊本・西鹿児島間で主力を張ったときに数々の伝説を残していますね。今はリニューアルが行われています。写真は記念すべき783系のトップナンバーです。

こちらはハウステンボス仕様の編成。原色の使い方には賛否両論ありますが、「フツーの」観光客の方には好評なようです。

これが佐世保に停車中の「みどり」編成。中間車を先頭車改造したものですが、いや…なんて言っていいんでしょうかね…。

「有明・かもめ」の普通車(主に中間車)に多く投入されているタイプの普通席です。R402KBと呼ばれる、R54(サロ211)をベースにしたオリジナル座席です。登場当初、この座席のサイドアームレストにはオーディオユニットがあり、フットレストも両面反転式・ペダル昇降というグリーン席真っ青の装備がされていました。

しかし、経年劣化とJR九州お得意のメンテの弱さから動作不良が頻発、後日のリニューアルでTバー形の跳ね上げフットレストに簡素化改造されています。揺れが大きいことを黙示しているのか、高速バスを意識しているのか判りませんが、シートバックテーブルの他にカップホルダーも備えてあります。ジュース缶だけでテーブルを引き出すと窓側の人が出入りするときに大変ですから…賢明と言えば賢明な気もします。

この座席は半室グリーン車の普通車側と展望室部分の普通席に主として装備された座席となっています。リクライニング角度がやや深めになっています。こちらもオーディオユニットは撤去されています…が、中にはオーディオユニットがセットされていない座席もあり、なかなか侮れません(何が?)。

そして、普通車(半室グリーン車車両、B室部分)全景です。全体的な見付としては、国鉄時代の重厚さがそこはかとなく残るモノではないのでしょうか?

ここが上記の普通席にある車いす対応スペースです。手摺り・固定ベルト・テーブルがありますが、目の前が無機質な壁、というのはちょっと…という気もします。

こちらは改造された「みどり」編成の普通席部分です。在来の783系の座席が足りない!と言うことでと思われますが、485系と同じ座席(RS392)が設置されています。主たるアーキテクチャは485系のそれと全く同じです。と言うか、この写真だけを見て783系と見破れる人は十分にフェチの素質ありです。ちなみに、485系普通席のシートピッチは910mm、783系普通席は960mmとなっています。

これがその全景、先の生粋の783よりカラーコードは統一感があるように思いますが、いかがでしょう?

いよいよグリーン席です。写真は展望グリーン席となっており、ヘッドレストだけが上に出ているタイプです。これはJR西日本のパノラマグリーン車にも見られますが、後ろの席の人が眺望で困らないようにとの配慮からのようです。シートピッチは1200mm、大型の2人掛席です。かつてはこれにもオーディオユニットがあったのですが、今は撤去されています。テーブル環境はシートバックテーブル+インアームテーブルに足して、カップホルダーが備わっており、荷物や小回り品を置く環境としては最高の条件が揃っています。

手前の座席脇、アームレストとの境目に見える黒いバーはランバーサポートの調節用です。引き上げるとサポーターが前にでて、手前に倒すと引っ込みます。

783系のグリーン席は1&2配列の3アブレストで登場しています。その1人掛がこちら側。写真は原状のものです。アームレストの上に背ズリが張り出している特徴ある形です。この形状を指して誰が言ったかヨーロピアンスタイル(何がヨーロピアンなのかよく判らないぞ)と呼ばれています。しかし、実際のヨーロッパのプレミアムトレインでこのような形状の座席をしている車両は極めて少ないです…いや、無い訳じゃないんですけど…。

そしてこれが全展開状態。テーブル環境・シートピッチ(1200mm)・大きな窓・読書灯…と数時間を任せるにちょうど良いアメニティではないでしょうか?景色を楽しみながら(ホームで列車を待つ人を冷やかしながら…)ビールを飲むもヨシ、手持ちの音楽でも聞きながら午睡のひとときを過ごすもヨシ…基本的に編成端部なので検札とドリンクサービス以外でプライバシーを妨げるものはあまりありません。

これはまた別バージョンの座席が並んでいるパターン。座席のヘッドレストの違いで一目瞭然(?)ですね。

そして、これが2人掛座席です。一見、先のバージョンと似ていますが「似て非なる」を地でゆく一品です。アームレストの角度・形状・湾曲・リクライニング角度などが全く異なっている"別物"です。座り心地はこちらの方が何となくゆったりしていると思います。485系の改造グリーン席にR25以外で設置された座席はこの座席の血を色濃く継いだモノになっています。よく見ると、カップホルダーもありませんね…。

こちらは1人掛側の座席。座席デザインでアームレストの形状や大きさと言ったモノも多少なりとも考慮されるのではないかと思うのですが、この座席のサイドアームレストは本当に大きいです。そのため、見かけ上の「重心」がもの凄く下の方に寄っています。

そして、これが「みどり・ハウステンボス」で多く見られるようになったグリーン席です。木目を基調に、随分とエコロジーな配色を行っているのが判ります。

そして、2人掛席です。基本的に座席表地・アームレストカバーなどを貼り替えてリフレッシュしている程度になっています。尚、写真の座席は背面テーブル上部に、登場当初の目玉設備の1つだった液晶テレビがセットされていた窪みが残っています。

そして1人掛席。端部の座席はデッキ仕切との関係で、大きなテーブルを兼ねた目隠しが前にそびえています。この辺は787系と似ていますね。足下にはフットレスト代わりに三角形のオットマンがセットされています。

そして、全展開を行った場合がこれ。元々普通車の室内に半ば「無理矢理」付けたために窓割りと座席が一致していません。

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座席データ座席クラス掛人数座席形式シートピッチ
普通(オリジナル)2R402KB960mm
普通(オリジナル)2不詳(RS392類似)960mm
普通(「みどり」改造)2RS392960mm
グリーン(オリジナル)1不詳1200mm
グリーン(オリジナル)2不詳1200mm