7200系電車 最終確認時期:2016年11月

長らく高松地区の顔として活躍している感のある121系ですが、足回りに限れば一部の電動台車を除き、廃品・流用・発生品なんて陰口も聞こえるくらい、彼方此方の通勤電車からの集合体。

制御装置もVVVFが大手を振るご時世、ガコガコな加減速のまんまなのも…と思われたのか、はたまた新世代特急車などと共通化する意図があったのか、車両更新に合わせて、車体丸ごとリフレッシュ。

形式も四国っぽい7200系と改めて登場しました。足回りはVVVF制御、台車は噂のefWINGを導入しています。乗り心地や加速感、明らかに別物ですね、何より持ち味というか特徴だったあのガコガコな乗車感が一掃されちゃってまぁ、すっかり都会の電車感(笑)。その走りぶりは乗務員からもご好評の模様。

車内全景を見ると、ワンマン改造車と同様の設えで、ロングシートとクロスシートが変則配置になっています。

後で詳述しますが、ロングシート部分の袖仕切が特徴的です。

ロングシートは、端部の袖仕切が旧来のパイプの外側に大形の袖仕切を追加したタイプになっています。また、3〜4人おきに座席間のポールも設置され、高齢者の立ち座りを想定しつつ定員着席を促す設えになってます。

座席自体も、背ズリ・座ブトン部分が一新され、総じて堅めのバケットタイプになりました。ただ、個人的には足回りが改良されたので、以前のバウンスの効いたものをベースにしててくれた方が良かったんじゃないかな、と思ってみたりもします。

クロスシート側の戸袋窓席です。荷棚からのパイプによる手摺り形状がなんだか異なっていますね。袖仕切の形状か、何らか工程上の事情でこうなった、みたいな感じです。

この半透明の袖仕切ですが、なんか、虫の脱皮殻に見えてしまうところがなんとも…。ただ、結果的に明るく見えるのはイイのかな、と。欲を言えば、肩肘を飲み込むへこみ部分はもう少し奥行きが欲しかったなぁ、と。

写真は施工3編成目のもので、1・2編成目はこの部分がメッシュ模様の平板な仕切になっています。

車端部も、袖仕切と座席本体がリフレッシュされ、仕切パイプが増設された以外、基本的なフォーメーションは同じです。

反対側、この編成はワンマン工事が準備工事で留まっているので、整理券発行装置等は置かれていません。

強いて言えば、側窓の行先表示装置が窓の大部分をドーンと占めてしまっているのがアレですが、まぁ、ロングシートだし。

ワンマン改造車とは異なり、乗務員室後ろのロングシートも残されています。

ここも荷棚からのパイプ形状が途中でフニョっと曲がってるタイプですね。

ボックスシート部分は、以前と同じかと思ったら、座面がロングシートのそれに近いバケット形状に取り替えられています。

座面の詰物や構造が変わり、硬め座面になってしまったため、着座時の沈み込み量がほぼ0になってしまいました。このため、従来ならできたランバー部分の張り出しとの間に腰・お尻を落ち着かせる着座姿勢が取れなくなり、座り心地が大幅に低下、加えてシートピッチが犠牲になる悪作用もあるのです。

ココだけはどう見ても失敗。多度津の匠、ギルティです。国鉄形状のこのタイプの座席は、座面の沈み込みを前提としてランバーの張り出しと組み合わせて着座姿勢を形作るようになっていることを忘れられては困りますね。

下降窓だった側窓は固定化され、上端が内側に折れ込む開口窓になりました。

荷物がパイプの間からスポーンとスライドアウトしない様、荷棚の壁面側は敷板が設置されてますね。

運転席後ろは、ワンマン改造車と同様の車椅子スペースになっています。

車端部の情報常時装置もワンマン改造車と同様。この辺の工程は共通させているんでしょうね。

ドアはも同様ですね。

開閉ボタンの取付位置も、やや高めのそれになっています。

開閉ボタンですが、閉めるボタンは、他社のそれよりやや長押しで動作するようになっています。

最近の半自動対応ドアでよく見られる薄型ユニットのそれと違い、ボタン周囲のフレームがシッカリ立った、やや古い形状の物を用いています。

東北や北海道のそれで見掛ける、降り際にボタンを押して閉めながら出て行く動作を取りづらくさせている意図が見えます。

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