8600系電車(グリーン席) 最終確認時期:2016年12月

外観画像は量産先行車の使い回しにて恐縮ですが、8600系電車のその後、量産車が登場し、待望の(?)グリーン席を組み込んだ車両も登場しました。

目下、松山ベースによる「しおかぜ」専従となっており、検査等の都合次第で8000系が代走する綱渡り運用モード。

グリーン席は松山方先頭車の半室、3アブレスト4列の都合12席。

8000系より大窓1枚6人減なのは、平常時の実需要を見込んだものなのでしょうが、他人に煩わされない程度の余裕あるガラガラぶりもグリーン席の持ち味とすれば、物寂しさも相半ばします。

モノトーンな天井・床のカラーと相対するワインレッドを基調としたベースカラーの座席色は、象徴的かつ対照的な色遣いですね。

1人掛席から。コイト電工(小糸工業)製の回転油圧リクライニングシートでして、JR東日本E5系のフレームをほぼそのまんま持ってきたと言うのが最も正しい表現になります。

あえて相違点を挙げるとすれば、通路側の握り手形状が東日本独特の折れ角ではなく、西日本に多いヒラタケになっていること、表地が背面から正面まで同じ色模様と織りの布を使っている辺りにデザイン上の差違(表地については見方を変えればコスト削減)が見て取れます。

その他、ソデ体の上下でパーツ色を変えることで、(東日本も同様に別パーツながら、同色)通路から見た場合のカラーアクセントになっています。1人掛の場合、ソデ体前面にAC100Vコンセントの口が付けられており、判別が容易になってますね。

全展開時の状態です。シートバックテーブルのアームを伸ばした方はE5系とか、そっちのアップを待っててね(殴)。

レッグレストは座面下に仕込まれた電動シャフトで駆動し、リンク連動で座面先端部の両端が持ち上げられるようになっています。リクライニングと座面は連動しないので、レッグレストだけ持ち上げると、おもわず「もぎゅる」というオノマトペ全開な姿勢を強いられます。

設計は基本的に小糸サイドなんでしょうが、ここのパーツ部分はシロキ工業の特許で見たようなパーツと機序だなぁ、と感じるのです。真相は中の人だけが知る、と言う解釈になるでしょうか。座ブトンの形状に救われて、違和感はないにしても座面は結構薄いです。そのため、着座感としてはドライかなぁ、と。

2人掛席は瀬戸内海側配置です。フットレストは、N700系電車のWRK250と同じタイプの両面簡易形が、背面フレームに固定設置されています。レッグレストとのサイズバランスが少々悪い上、土足禁止面を念頭にレッグレストを展開させても、脚がストレートに配置できない感は拭えません。

脚数も少ないし、新幹線と違ってこの程度の機材重量はあまり気にしなくて良いのでしょうから、TR42のような本格的なタイプを配置しても良かったのでは無いかとあえて高望み的に悔やんでみます。回転時に支障が出るようなら、WRK228のようなモノでも良かったんじゃないかなー、と。ええ、予算の壁が予定調和の笑いオチだとすると不幸ではあります。

なお、壁面席はフットレストとレッグレストの間隔がやや狭めです。

肝心の座り心地ですが、直線やスラブ軌道走行時は概ね良好です。その前の8000系リニューアルグリーン席が超絶駄作だったので、反動のバイアスでポジティブ評価が多くなっている向きも多々。

ですが、カーブや分岐、軌道管理が怪しげな区間では、着座していても量産先行車同様に大きく振り回されます。ボディホールディングに限れば、2000系気動車グリーン席のそれに追い付けないので、どうしても疲れますね。8000系にこの座席並べてみたら、みんなドッチを選ぶかなーなんて意地悪を言ってみたり(私なら無論後者一択)。

蛇足的につまらんコトを言えば、清掃スタッフが折返し時にレッグレストをボタンで必死に戻してるのは、時間も掛かるし見ていて気の毒。回転ペダル踏めば、ズバンと元位置に復帰するノウハウをちゃんと広めましょう。

さて、過去の特急改造車では、普通席とグリーン席の間の空間処理、グリーン席のシートピッチ処理の「穴埋め」は色々悩ませているところ、新造車だけどこれを抱えちゃうJR四国、カワイイ。

2人掛側は普通席仕切扉との折返し空間を取るため、荷物置場を兼ねた空間に。普通席との仕切扉はタッチセンサーだし、この辺でウゾウゾしても問題ないのですから、このような取っ手付けの台じゃなく、スーツケースを1個でも入れられるような2段位の棚にしようよ、ここ。台座部分には何か装置が入ってるっぽいけど…。

どうでもいい発見としては、大型テーブルの付いたディバイダーの向こう、座席側の壁面パネルが戸袋部分と同じパーツなのね。

1人掛席側は、何か取っ手があったので、一寸失礼してみたら…棚だけど何もない。ただ、荷物置場マークも無いので、車内誌置場にするつもりかも知れません。

グリーン席のデッキは、扉内側がシックなカラーになっています。普通席の浮かれた雰囲気と違うぞ、と言う意思表示がひしひしと…。

オマケ的に、半室普通席の全景もパチリ。

トイレや洗面台は共用になってますね。やはり、トイレなどで立つと、車体傾斜装置の煽りで時折グオッと上半身が持って行かれるようになります。車掌などの乗務員はエライコッチャになってるんじゃないかな…ねぇ、どうしてもこの方式で全部ヤルのかな?

気動車サイドの新車も出るという話ですが、高徳線や土讃線、ぐりゃんぐりゃんのカーブを思うと凄く笑えないんですが…。

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座席データ座席クラス掛人数座席形式シートピッチ
グリーン(コイト電工製)1不詳1170mm
グリーン(コイト電工製)2不詳1170mm