47形気動車7000番台「瀬戸内マリンビュー」 最終確認時期:2005年11月 | |
広島・呉、海沿いを駆け抜ける呉線はその眺めと沿線に残る情緒それ自体が観光資源として最近とみに名を上げてきました。そういえば、昔々はC62牽引の旅客列車が駆け抜けていたんですよね。 JR東日本でモデルが確立している「地域ジョイトレ」の1つとも言えるのが快速「瀬戸内マリンビュー」です。JR西日本ですと他に紀勢本線の「きのくにシーサイド」なんてのもありますね。 編成は2両で組成され、広島側指定席車・三原側自由席車となっており、車内設備も異なっています。本稿では前者について主に取り上げています。 |
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ドアステップは健在ながら、開扉側が点滅するランプが仕込まれていたりします。 |
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車内全景です。パッと見て何か凄く白っぽくなってます(笑)。車内灯は白熱灯タイプに換装されており、雰囲気を醸し出していますが…冷房装置の無粋さだけはそのまま。これ、もうちょっと何とかならんモノですかねぇ。 この辺はJR九州の「はやとの風」で「さえ」、冷房装置の設置位置には工夫がなされており、視覚連続性を維持しています。勿論、冷房改造時期や手順の差違など、不幸の積み重ねもあるのでしょうが、ちょっと興醒め。 写真は広島方向にレンズを向けて、左が海側・右が山側。山側はソファータイプの配置となり、瀬戸内海が見えるように配慮されています。ボックス席に掛たときは、ちょっと横からの視線がこそばゆいですけど。 |
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車両後部は山側がロングシートソファ、海側がフリーコーナーになっています。尚、快速「瀬戸内マリンビュー」として運用されるときは車内販売があり、天気が良ければ暮れゆく海を眺めながらちょっと一杯…も可。 |
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もういっちょ、左右共に窓が舟を意識した丸窓に入れ替わっている所があります。 |
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そしてドア近くを。この形式の宿命か、デッキ仕切扉などは特になく、フツーに座席へダイレクト・インです。せめてもの救いはドア側に相対した区画がないこと。 |
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ドア上には大形のシーリングファンが設置され、必要に応じてクルクル回ります。しかし、意味をなすのかどうかは甚だ不明。正直、パワーで恵まれない冷房の補強としたらいささか心許ないのですが…。 |
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ドア脇には荷物置場もあります。その上には装飾照明も…しかし、その形状に地下鉄銀座線や丸ノ内線などにあったデッドセクション対応の非常用照明を想起させます(実際の形状は全く違いますが…)。 |
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運転席側に寄ってみます。運転席側の出入りドアは潰されています。つまり、一般客がこの車両に乗り込むためには、先ほどのドアか自由席からの貫通扉のいずれかとなります。ああ袋小路。 |
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山側のソファーシートです。中央に大型テーブルがあり、それなりにくつろげるようになっていますが、マルス処理上は指名買いを除けばやはり後の方に発券されるようです。 |
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海側のボックス席です。実測値でボックス間ピッチ1900mmと言う異例のピッチが奢られています。個客単位で見るととかく敬遠されがちなボックス席ですが、これなら足を多少組んでもラクラクです。 窓割りとボックスは連動していないので、ところどころに眺めが「…」なブロックがあります。パッと見た感じではボックスの3・5番がまずまず眺望に恵まれると思いますので、予約のご参考までに。 真ん中にはかなり大形のテーブルがあり、弁当だカメラだガイドブックだと多少お店を広げてもそう困らないでしょう。 |
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もう1枚。先ほどの隣のボックスを撮ってみました。この座席、座席表地がレザーになっています。日本の鉄道車両に於いて、革張り座席は傑作か黒歴史か両極端になるような気がしますね。 この座席については、革が少々柔らかめになっているのか、詰物が工夫されているのかあまり不快な感じはしません。あくまでも座席指定料金のみを取ると言う前提で語れば十分に納得です。 惜しむらくは座席横幅が旧来のピッチのまま、というのは悔しいかな〜と。他、気付いたことと言えば通路側の手すりが最近のJR西日本でよく見られる大形のそれになっています。 |
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運転台側山側、なんだかやっつけ仕事な感じのするフリースペースですが、沿線パンフなどが取れるようになっています。 |
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運転台海側、船舶をイメージした丸窓の手前には羅針盤などがイミテーションで填め込まれています。ちなみに、この列車による「航海」は、大揺れこそしないモノのそれなりの揺れを覚悟していただくのが吉と言えるでしょう。 |
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車窓からはタイミングが合えばこのような光景が一望の下に。眺めの良い区間では適宜減速などのサービスも怠りません。 |
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座席データ | 座席クラス | 掛人数 | 座席形式 | シートピッチ |
普通 | 4 | ボックス | 1900mm |