287系電車 最終確認時期:2011年7月

国鉄形車両の天下だったビッグXネットワークにも新車の波。683系4000番台を直流用にアレンジしたらこんな感じ、といったところでしょうか。

前面のシルエットに183系や485系のいわゆる電気釜風味なカーブも感じ取れます。285系以来のデザインですが、要求仕様というか構造をまとめて付けて捏ねたら大抵こういうオチになるとは思います。

紀勢本線の「くろしお」にも色違いさんが登場し、西日本の一般的な「電車特急」は、振子仕様を除けば今後こんな感じで統一されるんでしょうね。

普通車の全景その1。683系4000番台と何が違うの?と言われるとなかなか困る位似ています。荷棚下の読書灯の有無とか、外の風景が違うとか(殴)、その程度しか気付きませんよね。

オチとしては、座席表地の色が少し異なっているってのが加わるという、アハ体験ものけぞる違い…。

車椅子対応ブロックがある全景。ただそれだけのこと。

「こうのとり」では概ね4両編成が充てられており、一部時間帯を除くと自由席2両に2両指定席(半室G)と、配席バランス的ではなかなか中庸だったりします。

普通席は、先日アップした683系4000番台や189系気動車と同型のWRK129、違うのはモケットの模様と色の濃さという点。

費用・構造・ニーズをあれこれ験して、JR西日本としてはこれで一応の完成形ということなんでしょうね。

全展開するとテーブルの形状は189系気動車のものと同じであることが判ります。

このシリーズ、座り心地がイマイチになってしまったのは以前も記したとおりですが、この1人掛に限ると2人掛席よりヘッドレストの引き形状が強めになっているようで、掛けた感じは少し異なっています。

2人掛はWRK253の色違いバージョンといったところ。これまた189系気動車の座席と同じですから…と端折りたいところですが、実にどうでもいいJR西日本らしさが見える点だけ。

座席脚台の縁、回転台座とは別に前後方向共に変則5角形状の横バーが組み付けられています。これ、フットレスト代わりに靴をナナメ掛けできるようにするためのバーなんですね。なので、このバーの横幅は脚台の通路側カバーより外に少し飛び出ています。

JR他社の最近の新製車両では、このタイプの台座を使わないことが多いので、とんと見ない(新幹線でも見ない)のですが、あるとないとでなかなか差が出ます。

車端部にはACコンセントと耐荷重テーブル。JR西日本では、普通車への電源サービスは端席にのみ、ということですね。

男性用トイレと、洗面台、この辺はありがちな組み合わせになっています。

車椅子対応用の円筒形大形トイレも、ぬかりなく。

ただ、洗面台には少々無理があるようです。これ、カーテン閉められると通路幅が殆どありません。

ここが埋まることは無いと踏んだ上の設計と理解はしていますが…うーん。

普通席のドア部分。ドア周辺だけはグリーン席と共用のようですが、それ以外の妻面化粧板や、その他スペースの壁面木目化粧板の色が異なっています。

グリーン席は5列15名のなんともミニマムな空間。これまた683系4000番台とデザイン的には全く一緒。

…でもね、やっぱり無いんだ読書灯。こんなところで差を付けてでも、北陸特急向けはやはり上位に置くべし、みたいな考え方があるんですかね。

WRK128なのは、683系4000番台と同じ。そりゃぁ、同じ座席で発注した方がコストは掛からないよねぇ…と。

なので、座席周りのユーティリティも同じ。掛け心地も差はありませんでした。つまり、若干背中周りが微妙なまんまということ。

2人掛席はWRK252、このフットレストは、681系量産車から(微妙に形状を変えつつ)踏襲されてるタイプです。個人的には、板面の角度と安定性で681系量産車のWRK110/226にあったタイプが一番良かったように思います。

上下機構もなく、単純にパタンパタンと反転して使うようになっています。このとき、いわば「お休み」している手前側の座面下の板をどうしようかと思ったところ…土足禁止側を出して、靴を脱いだ状態で置くと、ちょっと新鮮な掛け心地だったりします。姿勢を変えたい時に、どうぞ。

グリーン席に繋がるデッキは、壁面が全面的に濃いブラウンの木目調になっています。この辺が普通席との違い、ってやつですね。見た目だけですが…。

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座席データ座席クラス掛人数座席形式シートピッチ
普通1WRK129970mm
普通2WRK253970mm
グリーン1WRK1281160mm
グリーン2WRK2521160mm