381系電車(日根野転属車) 最終確認時期:2017年5月

陰陽連絡特急「やくも」。最近、後継車両の検討が行われているとのニュースがあり、四国から車両を借り受けたデータ取りらしい試運転も目撃されているようでして、振子車両が出るのか空気バネ傾斜車両が出るのか興味は尽きないところ。

紀勢本線からお役御免になった編成の一部車両が、増結部分に紛れ込んでいる、という話を聞いて行ってみたら…うん、違和感が凄い。

「ゆったり」改造された車両と連結面で撮ってみれば一目瞭然。いきなり行先表示器が違うとか、窓ガラスの押さえが違うとか、間違い探しだけで結構楽しめる勢い。

でも、「ゆったりやくも」ステッカーがしっかり貼られているところから、車内はきっと…。

と思ったら、早計でした。天井とか荷棚とか、以前のまんまですよ。

乱暴に言えば、座席を交換しただけでしょうか。

2人掛席は、「ゆったり」仕様のWEC147916ですが、窓側を見るとダクトがガッツリと残っており、座席部分のハイデッキ化もされていません。

これは窓側に座ると、少しいたたまれない感じになっちゃいましたね。

ダクトが干渉する1人掛席もWEC147915が設置されてこそいますが、壁面のテーブル取り付け痕が残っているとか、良くも悪くもタネ車の空気感がよく残っています。

角度を変えて撮ってみると、窓下の化粧板というかシートは紀勢本線時代のまま、所々に剥きや剥げが見当たる状態で、編成中の他の「ゆったり」車両のつもりで入ったら結構落胆されるかも。

芸が細かいな、と思うのは脚台のに隠れているヒーターのための配線がダクトからコソッと出ているところ。

シートピッチのあおりの部分は、体良く荷物置場になっています。

さて以前、「ゆったりやくも」の項でご紹介した「ゆったり」シリーズ座席の特徴ですが(画像は「ゆったり」改造編成のもの)、座ブトンの着座位置がセンターアームレストを境としてお互い外側になるように作られています。

一般的な寸法の座席の場合、座ブトンをはじめ、背ズリも含めてコスト面から同じに作るのが定石であるところ、このようにお互いが干渉しないよう作り分けて居る点、当時の企画の意図が透けて見えます。

デッキ仕切扉の上には、号車と座席区分(指定・自由)を表示する装置が、後付け感満点で設置されています。

貫通扉やデッキ部分についても、在来の仕切扉に戸挟みの注意喚起ステッカーを貼ったもので、木目調の「ゆったり」トーンとは異なることが見て取れます。

ドア周辺も、くずもの入れが国鉄テイストのアレでして、使い慣れた人ほど逆に戸惑っちゃうかもしれません。

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座席データ座席クラス掛人数座席形式シートピッチ
普通1WEC1479151000mm
普通2WEC1479161000mm