現金輸送車・マニ30(5) 最終確認時期:2004年9月

それでは、居住用空間本体(笑)にやっと入っていけます。まずは第2荷物室側にある洗面・厨房施設。電子レンジと冷蔵庫、寝台車で見られる箱形冷水器が見えます。

カーテンがあるのは、ここが洗面設備を兼ねていると言う証とも言えます。あとは、夜間に明かりが露骨に漏れるのを防ぐためでもあるでしょう、座席でゴロッと仮眠する場面もあることでしょうし。

ちなみに、冷蔵庫は後に増設されたものらしく、夏期公開時に乗り組んだ経験者が見学された際、「オレの時はこんなの無かったよ!」とビックリされていたとか。

アングルを変えて見てみると、洗面台・電気ポット・ペーパータオルが見えます。洗面台については、一般的な国鉄車両で使われていた汎用品です。

上を見上げると食器が棚に収納されています。よく見ると割り箸まで…なんて準備のイイ!

2枚上の写真で左下に謎の引き出しが見えますが、それを引き出したのがこれ、先程の上段食器棚を開けるためのステップが収納されていました。

冷水器側、こちらがメインの水場・厨房スペースです。洗剤やタオルも見え、生活色豊かな光景があります。

温水・冷水共にサポートされているので、その気になれば調理可能かも…ですが、実際はちょっと難しそうですね。やはり。

お隣の電子レンジ側、栓抜き・お茶道具など何だかワンルームマンション世帯の台所を見る思いです。

壁面には注意書きがあり、電気ポットと電子レンジの併用は禁止となっています。発電機の容量を超えてしまうんですね。

その上にはステンレスの棚、コーヒー瓶やらラップやらと台所用具が並んでいます。1日・2日過ごすなら不安なさそうな積載量といえます…揺れる車内、ということを差し引けば、の話ですが。

さて、この車両の中で乗り組んだ人はどのような食生活だったかと言うと…どうやら初日は持込のホカ弁やらお総菜、それ以降は乗務完了までカップ麺やら電子レンジ調理のインスタント品が多かったようです。

そんな生活、月1ならイベント的な割り切りですが、連続したらこれは激務になりますね。ただ乗る訳じゃなくて、超高額の現金と一緒に移動するわけで、その心労や如何に。

配電盤上にはヘルメットと乗務員記名用のホワイトボード…ヘルメットには緋色の日銀マーク…これは欲しいな(笑)。

ホワイトボードにも日銀マークがありますが、その隣の枠はマーク部分が空白です。うっすら残る痕を読み取る限り、桜田門な皆様(警察)の記名スペースのようです。

メニューに戻る>>