会津鉄道AT350形 最終確認時期:2017年9月

「お座トロ列車」運行時は、AT400形とコンビを組んで線内をトコトコなトロッコ仕様の車両です。

ヘッドライトが貫通扉上に4つ並びというビジュアルはあまり見慣れないので凄い。さらに、どう見ても2個×2個という並びっぷりなのはアレですか、新潟トランシスのNDC顔で、ライトの付け位置を腰位置や上部両脇に分けたりせず、工賃的に集中させちゃえみたいな…。

車内は、側窓の開口部が凄く大きいことと、座席背面がやや低めなのもあって、開放的な印象を受けます。

会津若松側のドア脇には、物販エリアがあり、オリジナルグッズや飲み物、軽食が購入できます。

この車両では、線内トンネルに入るとショートムービーが天井設置のプロジェクタで上映されます。車内9〜12番の各ボックスを取ると、良い位置でこのムービーを楽しめるようになっています。

座席配置はセミクロスタイプで、ボックスシートを基本としています。テーブルは大型で、カメラや飲料ボトルを置くにもあまり不自由はしないでしょう。背ズリ通路側が少し切り欠かれて、そこに手すりが設置されています。

座席のフレームがピンクで着色されてこそいるものの丸見え、レザー調の表地やクッション厚などから、いかにもトロッコ列車向けに組み付けた相応なモノ、という見かけですが、座ってみるとあれまビックリ。

詰物感はほぼありませんが背ズリ形状は手堅くできており、いわゆる固めにボスっと安定して着座できる座席です。これは、時折車内や停車中の立ち歩きを念頭に置く運用の上の評価であり、座りっぱなしとしたら窮屈感は拭えません。

ボックス各席は、眺望を念頭に置いた配置となっていますが、一部にはこのような方向固定のクロスシート状態に配置された座席もあります。

なおこの車両、全景の通りで、側窓の関係から窓上の荷棚がありません。大きな荷物は座席下か、空いてる場所でうまく置いておく必要があります。往復乗車なら駅に預けられますが、通し乗車の場合、少し気を使っちゃいます。

また、会津田島側のドア脇にはロングシート方向に設置された座席もあります。よほどの混雑期以外は、誰も座りませんが…。

車いす用スペースは会津田島側にあり、壁面には記念撮影用としてやや小さめサイズの車掌制服が用意されています。

また、壁面や床面には蓄光材による猫駅長「ばす」の足跡シールが彼方此方に付けられており、トンネル内で結構派手に浮き上がって見えてきます。

会津若松側のドア近くには、車内ポストが設置されており、ここに投函するとオリジナル消印で配達してくれるそうです。

既にこの世を去って久しい初代猫駅長「ばす」ですが、その話題性の功績と愛されっぷりから、車体でその姿を残しています。

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