沖縄都市モノレール1000形 最終確認時期:2004年2月

日本最南端・日本最西端の鉄道駅をそれぞれ九州からズボッと持ってきてしまった沖縄都市モノレール「ゆいレール」。那覇空港から市内中心部を抜け、首里まで約30分の道のりです。

運転台後ろには、このようなロゴマークもあしらわれています。

車内はロングシートを基調としたセミクロスシート配置、都市型モノレールの様相を呈しています。2両編成、通勤通学時はなかなか混み合います。それでも開業以来、当初需要予測を割り込み続けているとか…。

しかし、こうして見ると「モノレール然」としたちょっとほの暗くて閉鎖的な車体形状と異なり、どこぞの電車との差異もあまり感じられません。

ロングシートは、1人分の着座位置が背ズリの形で明確になった独特のデザインです。掛心地は固め基調、この硬さは鉄軌道では厳しすぎる感じです。

座った感じは、いわゆる「209系スタイル」をかなり志向しています。言うなれば無理矢理体を嵌める感じ。見た目の形状からはピンと来ませんし、角度もおとなしいモノですが…トータルで乗っても30分そこそこの路線だからまだ割り切れる、と感じています。

窓はかなり大きめとなっているので、後ろを向くといろんな意味で大展望が開けます。高所恐怖症の人はちょっとビクっと来る区間もありますので、お楽しみに。

車端部分には優先席もあります。ステッカーは首都圏共通仕様のそれ。優先席だからと言って、座席自体に掛心地の容赦は無いようです(笑)。

会社の「真の顔」はトイレを見ると判る、と良く言われます。座席の表地部分は、車両の設計ポリシーや会社のカラーが如実に表れる場所と捉えても過言ではありません。無駄にコロコロ変える会社とそうでない会社、と言う観点で見てもなかなか面白いモノです。

ゆいレールの場合、座席表地は何と堂々高級品!の琉球絣…の模様をあしらって居ます。

さて、最近の新交通システムやモノレールではその眺望も売り物になると気付いたのか、先頭部分がクロスシート形状になっているものをよく見かけます。

こちらも先頭部分にはやはりクロスシートがセットされています。座席自体はロングシートのそれを持ってきた程度ですが、どうせかぶりつきなのですからあまり気になりません。しっかし、まぁ、手摺りも素っ気ないこと…。

ゆいレールは運転台が車両両側から見ると中央よりやや右にセットされています。そのため、通常ではカーテンが閉められたり運転士の頭で微妙に気まずい左側席の方が眺めがよいような気がします。

新規開業だけに、バリアフリー・ユニバーサルデザインという点で当初からかなり整備されてスタートしています。車内には勿論車椅子スペースがあります。

車両端部には、荷物を置くための荷物台があります。空港から(orまで)の大荷物にも対応した設備といえます。デッドスペースの有効活用といえば身もフタもなさそうですが…。

さて、少し視点を変えて見てみますと…荷棚が1枚板に穴を開けたモノになっています。この1枚板…JR九州の最近の新型車両と非常に類似点が高いように思える意匠です。

ドア上には交互に停車駅案内装置が備わっています。ドア幅ですが、少々狭い感じがします。1100〜1200mm程度でしょうか?

さらに、ドア脇には一般的に手摺りが当たり前ですが、これには見当たりません。

よく見るとドア両脇、銀色のカバーのようなものが見えます。実はこれ、車内側にカーブしており、手摺りの代わりになっています。

この意匠もどこかで見たなぁ〜と思っていたのですが、これと同じです。

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