l Zone-S -鉄道座席趣味-
箱根登山鉄道1形 最終確認時期:2004年3月

新春箱根路の風物詩と言えば駅伝が知られていますが、選手の力走に色を添えていると勝手に思っているのが「いかにも」登山電車然とした箱根登山鉄道1形電車です。

実用的にして無駄のない面構え、割と珍しい中央運転台、見えづらいながらも全国有数のブレーキ装置てんこ盛りな足まわりなど、見所たっぷりの車両でもあります。

1形はロングシート主体の輸送力勝負な車両です。セミクロスシートベースの2形電車もあり、車番表記も3桁同士で見た目もよく似ています。

クリーム色の内壁塗装に少し淡目のすおう色のロングシートモケットと一頃の私鉄ではよく見られた組み合わせではないでしょうか。今になってみると暖色風味でイイ感じです。

運転台側、通勤電車ではここが立席になっていることが多いのですが、この車両では座席が備え付けられています。前から横から、登山電車の展望が楽しめます。アジサイの季節には特等席でしょうね。

車端部分の座席です。座席自体の座り心地は少々直角に寄った感じで、背理に観光シーズンピーク時の詰め込みが透けて見えます(そんな意図は無いと承知ですが)。取り立てて誉めるべき点は(けなすべき点も)無いように思えます。そういった意味では平均点な感じでしょうか。

肘掛はシンプルなパイプ成形、ちょっと付け位置が上に来すぎているので、肘掛としてはもう一歩です。

反対側、優先席です。モケットの表地が淡目のパープルになっている以外は特に違いはありません。

車端部、貫通扉部分です。同線はカーブが極めて急になっているので、この車両では非常時以外の貫通扉の利用ができないようになっています。

天井部分にチョコンと蛍光灯が増設されています。暗めになる車端への配慮ですね。

入口は片ドア、古い車両であるが故の宿命かも知れませんが、ドアステップ部分が存在し、車椅子への対応は渡し板などでフォローする形になるようです。

車両選択に戻る>>