京成3300形 最終確認時期:2002年12月

つい先日、とんだご災難となってしまった車両の出た京成3300形です。この撮影場所・この角度にピンと来ていただけると幸い。

投入次数によって台車周りにかなりの違いがあります。一見、3200形と同じに見えますが、外観上は貫通扉や行先方向幕の位置など、マニアックに異なっています。

極々フツーの3300形の車内全景です。濃い緑色のリノリウム、ワインレッドのロングシートは京成赤電の共通項とまで言われたスタイルです。扉脇、袖仕切が荷棚と繋がったパイプになっています。3200形は袖仕切が独立しており、それからすると合理化を志向した頃のセンスが良く現れています。

この形式から吊革が短くなっています。それまでは長い吊革がタラリと下がり、揺れるたびに輪の部分が「カチンカチン」と荷棚に当たるのが当たり前でした。

電動台車があると、このように点検蓋が見えます。この形式が特急などでブッ飛ばす運用に入った時、この点検蓋の上に立つと堪らないモーターの響きと振動を感じられます(だから何だというのだ>自分)。

中間車の仕切扉です。更新工事を機に妻面の窓が小さくなりました。

ロングシート自体はどこにも平凡なスタイルですが、奥行きは深めでズッシリと座れます。京成の赤電ロングシート、私スキなんですよね〜。

3316編成の全景です。この編成、かねてからアコモデーション七変化の様相を見せる極めて希有な車内変遷を辿っています。

まず、上記の一般的なロングシートから突如、クロスシート試験車に改造されて1両毎に座席配置の異なる試験車に抜擢されました。その後、クロスシートを撤去したかと思ったらバケットシート試作車両になり、わりと最近ながら写真のような2代目のバケットシート試行車両となっています。

かつてのクロスシートは柔らかめの座席と、かなりオーバーサイズのシートピッチで配置されたボックス形状でピーク混雑時の流動と詰め込みに課題を残しつつも、実は隠れて人気のあった席でした。その頃、まだカメラを扱えない頃だったので残念なことに写真は撮っていません(悔)。

初代バケットシート試作時は、一般的なロングシートフレームが復活し、詰め詰めキツキツでバケットシート(それも、背もたれが少々低い…)が配置されていたモノで、物珍しさは兎も角、座り心地はお世辞にも大したものではありませんでした。

現在のロングシート部分です。横幅が若干拡大され、8人掛が7人掛に変更されています。つまりは、1人辺りの占有幅が広くなっていると言うわけです。

度重なる内装工事を経ているのが車内の随所に残されています。中途半端に切り取られた網棚のパイプや、袖仕切を固定していたパイプを撤去したあとの穴埋め跡など…。

袖仕切はJR209系に似ていながらもかなり小型化された独特の形状です。宗吾参道駅近くの京成電鉄宗吾車両基地内にあった大栄車輌を継いでいる京成車両工業の「作品」です。

何が凄いって、このソファーを思わせる肘掛…初めて見たときはのけぞりました(笑)。

車端部の優先席です。3700形後期投入車両に倣ったカラーリングであることが判ります。

んでも、この座席の座り心地は私のお気に入りでございます。

車両選択に戻る>>