(懐)福井鉄道80形 最終確認時期:2005年11月

元々、南海電車からの転入生とのことですが、車体を替えたり台車を替えたり…で、引退時には当時のパーツが殆ど無く、事実上別の車両に化けたとの評判(?)も高い車両とのことでした。

武生新…照度が足りない上に、未熟だった(今でも)カメラの腕のせいで、なんだか露出不足なカットしか撮ってなかったのは悔やまれる所。本来、列車到着後はサッサと追い出される所ですが、ご厚意で折り返しまでの間、撮影をさせて頂くことができました。

車内は3ドアの非対称変則配置セミクロスシートとなっており、ボックスシートが所々で通路対称配置になっていません。

割と細かい窓とセミクロスシートってのが、いわゆる「旧国」のイメージっぽく映るかもしれません。

ロングシートは、がっしりした台座にちょっと背ズリが切り立ったものが据え付けられています。見所は座面下のヒーターカバー…滅茶苦茶綺麗な新品というのがこれまた…。

それでは、魅惑のクロスシート部分へ。まずはドア近くのオリジナルフレームの物を見てみましょう。広告枠を兼ねたヘッドレスト部分の枕カバーが付いているアタリ、ひと味違う印象を受けます。

座ブトンがフレームより幅広だったりするので、ちょっとアンバランスに見えますが…普通の人は気にしたら負けかな、と思います。

クロスシートの中間部分。よく見るとよく見慣れたフレームの香りがします。

寸法とフレーム世代からすると、は113系1000番台に設置されていたVB110563の発生品との推測もありますが、アームレストが後期シートピッチ改善形なんですよね…。端っこを切り詰めたと思います。

さらに、手摺りがごく初期型に見られた、いわゆる「カマボコ手摺り」でして…このごった煮加減が良い味を出しています。

ボックス1個配置の部分は、オリジナルフレーム同士の対面なので、特段不自然な感じはしませんが…。

ボックス2連配置の場合、左右で座席の高さも幅も違いというなかなか凶悪なセッティングとなった由。

文字通りの「網棚」とか、メッシュ模様が綺麗なスピーカーとか、いちいち見ドコロ盛りだくさんです。

車体幅がちょっと狭めだったせいか、天井がヒョロッと高く見えます。運転席も、ガラスが大きめでお昼なら楽しそうですね(運転士にとってはイイ迷惑でしょうけど)。

元々、1両単位で運用されていたので、連結面は何となく運転台っぽい窓が残っています。天井の丸みを帯びたカーブにも注目。

ドアはプレスドア、これも昨今では貴重品となりました。

天井を見ると、どーんとクーラーが見えます。1992年に冷房改造されたそうです。

ちょっとデキゴコロで撮ってみました。今となっては貴重な画像なのかも。

車両選択に戻る>>