京阪800系(リフレッシュ後) 最終確認時期:2006年2月

クラの中で出立までの一時をまんじりと過ごすイメージ、大津の冬は寒い。

2005年初頭より、主に座席部分においてリフレッシュが開始されました。ブルーグリーンとパープルブルーの組み合わせから、深めのブルーを座席全体のイメージとして京津線ラインカラー「苅安(かりやす)」をヘッドレストカバーに仕立てています。

対照的な色遣いですが、車内にして良く映えていると思います。

ロングシート部分はブルー1色。コチラはちょっとおとなしめになっちゃった観もあります。

表地がリフレッシュされた以外は特に変化は見られません。

さて、リフレッシュ前に紹介していなかったのですが、座席下ヒーターカバーや端部を見ると、角の部分がこのようにナナメ出しされています。

この形式に限らず、言わば「造り込みの良い」車両に多く見られますね。車内清掃などでゴミが溜まり込まないようになっており、なおかつ掻き出しやすくなっている訳です。

車端部のロングシート。イマドキ、壁面までモケットを張って居るのは少数派ですね、造り手の客目線を意識した心配りに改めて納得と感動。

お約束の車椅子スペース。

クロスシートもキッチリと撮りました。ドア部分との仕切板内側に注目。ここもちゃんと張り替えがなされています。

一見地味ですが、こういうところに手を入れない会社も多く見られます。

2列目。そうそう、この側窓のカーテン、さり気なくフリーストップ式が奢られていたり。お金かかってます。

そして3列目、立席対応のクッションもヘッドレストカバーと同じ色になっていますね。

座席はノルウェーのエクネス社製座席を採用しています。関東では京急2100形がその代表例として知られるところ。エクネス社の座席は「洋モノ」である点も評価に左右しているのか、ネガティブな話をあまり聞きません。

座ると独特にして「いかにも」な着座感ですが、この形式は長時間の着座には向いていないタイプに思えます。座面は良い人体追従性を持っていると思うのですが、腰回りのカーブにあまり良い感じを持っていません。京急のそれと評価が似るのですが、深く腰掛ても腰回りが浮いてしまうのはどうかと思います。無理に腰〜背中くっつけようとするとしゃくれた感じで座ることになります。何か猫背っぽくてイヤン。

あと、車体幅が災いしたか背面の両脇部分、横幅が少々詰め気味の上、相対的にエッジが立ち気味です。せめて窓側席にも通路側と同等のアームレスト分の余寸を奢ると状況はかなり変わると思いますが…。

肘掛は良い形状をしていると思います。質感アップとモケットの押さえを兼ねたフサギ板ですが、冬期はここで指先にパチパチ君が発生してしまい、ちょっと苦手かも。

座面と背面の接合部、ソデ体と脚部の接合部にこのようなエクネス社製を示すステッカーがあります。

仕切板、客側にもモケット表地を張っていたりします。手が込んでいるというか、しっかりしているというか。寒さを感じさせない工夫とでも言えば良いんでしょうね。

モケットは青単色ではなく、扇やさざ波などをイメージしたドット、波を模様に織り込んだモノになっています。

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座席データ座席クラス掛人数座席形式シートピッチ
普通1不詳860mm
普通2不詳860mm
※ご案内
・本コンテンツは取材および作成に際し、NPO法人「京津文化フォーラム82
および想月堂有限会社のご協力を頂戴しております。改めて御礼申し上げます。