名鉄2000系 最終確認時期:2005年7月

成田・関空と国際空港にはJR+私鉄の両輪アクセスが恒例だったのですが、中部国際空港は鉄道に於いて名鉄が堂々独占(笑)。開港時からの慢性的な混雑もニュースとなり、当初は臨時便に続行便…と文字通りの行っとけダイヤ的な話も聞いています。

空港アクセスの目玉、2000系「ミュースカイ」。一見色を塗り直すとNEXと紙一重の相似性も感じますが、1600系で試されたエアサスペンションによる車体傾斜機構のお陰で、カーブでの速度低下を減らすなど本来の機能がようやっと日の目を見た感じです。

車体側面には中部国際空港の愛称、セントレアのロゴが入っています。その下にはこの車両が別料金を要する特別車両であることを示す「μ」マークも入っていますね。

さて、非客用窓の区画にはこのようなロゴマークが付いています。新幹線700系のそれとムードがすご〜く似ているのは気のせい、と言うことにしておいた方が幸せのようです。

室内に入ります。2&2をベースとして、座席が並んでいます。白系統の化粧板にブルーをベースとした座席のカラーが映えます。

照明は間接照明、荷棚にはアクセントとしてLEDによる装飾灯が入っています。不足する照度を補う意味か、窓枠上方にカバー付き蛍光灯が仕込まれています。

座席を見てみましょう。シートピッチ1000mmでYR201形座席が配置されています。枕カバーは不織布ながらこの列車専用のロゴ入りが奢られています。まぁ、あまり交換していない感じなのはちょっと萎えますが、料金を考えたらこんなモンですよね。

ソデ体、フレームは1600系の座席とほぼ同じですが、座面はリクライニング連動で後端がほんのわずかにチルトします。リクライニング量も乗車時間を考えれば取り立てて不満はありません。1600系で気になった窓枠処理も工夫がなされ、狭々した感じが薄れているのは評価できます(それでも絶対幅はあまり恵まれてませんが)。

フィッティングは固め基調ながら、まずまずイイ線行っています。背ズリですが、背中と面する側は1600系の血を混ぜつつもどちらかと言えばJR東日本E2系のYR112に近い感じになりました。背面に至ってはまんまYR112です。

車椅子対応の1人掛、YR200形です。先のYR201区画もそうですが、カーテンが横引きから引き下ろし式に変わりました。車体傾斜によってカーテンがずれ込んでくるのを防ぐ意味合いもあるようですが、多分にメンテも絡んでいるでしょう。

リクライニングさせてみるとこんな感じ。座面チルトについては、この1人掛の方が実感できるかも知れません。2人掛の方はどういう訳か沈み量がセコい感じがしないでもありません。

背面テーブルについては全くのノーマルタイプ。耐荷重仕様ではないようなので、無茶やおイタはしない方が幸せになれるでしょう。

車端には荷物置場もセット。2段分が室内対角線配置で2カ所あります。下段の固定バーはオートで所定位置に戻るタイプ。

貫通扉の框にはこのような情報表示装置もあります。停車駅・ニュース・前面展望と近鉄「アーバンライナー」シリーズのそれと同じような感じです。

さて、窓枠に少し目を向けるとコートフックが窓キセのこんな場所に隠れているのが判ります。空間的な面もありますが、これは意外な工夫とも思えます。

通常、窓枠の通路面にセットしますが、これが存外後席とのご近所戦争の火種に発展することもしばしば。これであれば常に手元(自分のエリア内)に服が向くと言うことが挙げられます。そこまで考慮しての配置かどうかは中の人のみぞ知る、ですが。

デッキに出てみると、薄いブルーとグリーンを含み込んだメタリックな空間です。洗面台の奥は男子小用ユニット。この辺は最近よくある構成です。

トイレは車椅子対応の大形。長さ的にも反対側の洗面台+男子小用と丁度良いセッティングのようです。

デッキもこんな感じ。ドア面のみ白、というのは空間上のアクセントと壁面としての連続性、空間認識などへの訴求があるのでしょうか?

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座席データ座席クラス掛人数座席形式シートピッチ
普通1YR200(天龍工業)1000mm
普通2YR201(天龍工業)1000mm