800系1000番台電車(指定席) 最終確認時期:2009年10月

いよいよ山陽新幹線との直通も現実の日程が見えてきた九州新幹線。線内限定編成とは言え、開通後の運行距離延長やら何やらで3編成の増備が行われることとなり、その増備1編成目が運行を開始しています。

1000番台を付され、外見からは立体ライトカバーやらちょっと飾りっ気の入った横帯などが特徴です。今のところ、JR九州のオフィシャルサイトで運用予定が出ているので、時間さえ合わせれば乗るのも割合簡単です。

編成は従来通り6両編成、早朝深夜の一部便を除けば、鹿児島側3両が指定席で新八代側3両が自由席なのも変わりません。

飾り帯の遊び心が早速見えてますが、1号車から見て行ってみましょう。

車内はいつものごとし、2&2の4アブレスト配置となっています。0番台とのハッキリした差と言えば、荷物棚が木目調(というか、不燃処理の木)になったことと、中央部天井に情報提供用表示装置が設置された点でしょうか。

座席はKSKが担当メーカーとなり、既存座席から細かい部分の改良を行っています。 尤も、主たる部材は今まで通り住江工業によるノックダウン方式と思われます。赤の市松模様で、西陣織を用いています。

座面15mm・背ズリ25mmのダウン、座ブトン部分も少し伸ばしてフィッティングを改良した…とは言っておりますが…。この編成、号車というか座席によって座り心地が天地の差…。

0番台壊滅的な座りの悪さからは、座ブトン部分を中心にフィッティングの改良が感じられますが、表地がどうにも素材として合わない。1号車はあまりアタリとは思えません。

1号車には、車椅子用ブロックがあります。新八代向きでは、通路側ソデ体が滅茶苦茶重装備です。

あと、窓枠テーブル部分がそれまでの樹脂から不燃処理された木になっています。ささやかですが、いかにも。

リクライニングとテーブルを展開するとこんなモン。

回転させるとよく判るのですが、2人掛の真ん中の仕切りをそのまんまくっつけてるんですね。

デザイン的には、両方とも通路側のスルッとした方がよいのでしょうが、そうするとリクライニングボタンがなくなっちゃううんですよね、そうなると「はやとの風」の車椅子対応席のような、あのレバー式になってしまうわけで…。

そう言えば、テーブルもこのユニットがないと使えなくなってしまいますね。便利なようで、不便なようで。

2号車に入っていきます。

車内は全列4アブレストとなっており、ワインレッドの革張り座席がお出迎えです。なかなか色彩的に迫力がありますね。

革張り座席は、良いケースと(これ以下がないくらい)悪いケースの両極端なのですが、この座席は成功していると思います。意外な出物感を感じますね。

革のテンションは高めなのですが、背ズリ・座ブトンとも段刻みを細かく取っており、詰物がズレる感じがしません。フィッティングも他の5両と比較して相対的に良好ではないかと思います。10段階評価をしたら800系で「4」に初めてランクイン(殴)。え?他?もっと酷いに決まってるじゃないですか。

惜しむらくは皮革の臭いが取り切れていないというか、キツイことですかね。苦手な人は臭いで乗り物酔いを誘発されるだけに、この素材の課題であります。

3号車に入りましょう。

車内はこれまた全列4アブレスト、カーマインの無地が鮮やかです。お昼に乗ると軽やかな印象を受けると思います。

表地のせいでしょうか、全体的にボワンとした座り心地で、あまり印象に残らないフィッティングです。芯が柔らかく、表地がちょっとゴワい感じの傾向なので、あまり座るうれしさが感じられない今日この頃。

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座席データ座席クラス掛人数座席形式シートピッチ
普通1付番無し1040mm
普通2付番無し1040mm